「新編 晃南日記」及び「新編 身辺雑記」の理解の一助として 下記「親族」「師匠」「学友」別に浪平の「人物相関図」
に整理。
<浪平の本質&特質>
① 長期的・大局的な展望を見透おせる「鳥の目」と同時に お世話になった方々への気配りや大福帳方式から原価計算制度にも精通している「虫の目」を 共に持ち合せている。従って決断が早く、決めたことは必ず実行する。
② エンジニアとしての「論理」思考は当然として、同時に絵画、写真、書等々多方面に造詣が深く「情緒」を兼ね備えている。
③ 日本古来の神々に護られている「家の永続」と「子々孫々の繁栄」こそ 最高の価値として 倫理道徳の行動基準にしている。
創業以来44年間 浪平と苦楽を共にした高尾さんは「浪平の側面観」の結論として「小平さんは各方面にわたり非常に勝れた性格を兼ね備えた人で、その各方面というのがまた普通の人にないほど種類が多く、しかもその多い種類がよく調和し、正反対の性格が良くバランスしている、ということになる。
<日本らしさ>
・幕末・維新から大正時代に来日した多くの欧米人の価値観は「貧しいとは 惨めで不幸」と言うのが常識。日本で過ごしてみて「日本人は確かに貧しい、しかし幸福そうだ」と感じ、首を捻ったと言う。地球上何処の国よりも、落とした財布がキチンと戻ってくる国は日本。これは江戸時代庶民の倫理道徳規範のお陰。定着の時期は江戸後期の文化文政天保の頃。この時期食料&エネルギー自給率は 鎖国のため100%に近かったと思う。これからの時代は150年前~200年前の江戸人生活の知恵に学ぶ点が多い。
・経済成長を否定する積もりはない。でも「そこに、本当に、人の幸せがあるのですか」と言う立ち止まりも必要な時期。隣の人より貧しくなることが怖いのではなく、本来日本人が持っている信念や確信が失われることが最も恐ろしい。
・大正8年に来日したアインシュタインは下記感想を残している。
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「近代日本の発展ほど世界を驚かせたものはない。万世一系の天皇を戴いていることが今日の日本を有らしめたのである。私はこのような尊い国が世界の一ヶ所位なくてはならないと考えていた。
世界は未来に進むだけ進み、その間幾度か争いが繰り返されて最後に戦いに疲れる時が来る。その時人類は、まことの平和を求めて世界的な盟主なるものは、武力や金力ではなくあらゆる国の歴史を抜き越えたもっとも古く尊い家柄でなくてはならぬ。
世界の文化はアジアに始まってアジアに帰る。それはアジアの高峰、日本に立ち戻らねばならない。我々は神に感謝する。我々に日本という尊い国を作っておいてくれた事を!
又、日本の家族制度ほど尊いものはない。
欧米の教育は個人が生存競争に勝つ為のもので、辺り構わぬ闘争が行われ、極端な個人主義となり、働く目的は金と享楽の追求のみになった。家族の絆はゆるみ、芸術や道徳の深さは日常生活から離れてしまっている。厳しい生存競争によって共存への安らぎは奪われ、唯物主義の考え方が支配的となり人々の心を孤独にしている。
日本の個人主義はごく僅かで法律保護に薄いが、世代にわたる家族の絆は固く、互いの助け合いによって人間本来の善良な姿と優しい心が保たれている。有り難いことにこの尊い日本の精神が地球に残されていたのである。」
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<浪平の義憤>
モノの価値をことごとく金銭で計るという欧米や大陸国家の跳梁跋扈に染まり、経済至上主義に嵌まった国民(社員)を競争と評価に追い詰め、本来の日本(日立)らしさ失っていないか。
<2050年の姿>
1、 地域主義が軌道に乗ってきた。国の役割は外務省・国防省・国家戦略省の小さな政府に定着化。意思決定の迅速化が図られ、「日本埋没」が15年前から「日本浮上」に転換、発展途上国から先進国へ再仲間入り。又「小日本主義」の標榜が各国に理解され、外交構想力が評価され出した。尚 国の首長は直接選挙で選出。もう16年も連続して女性首長である。投票率は80%をキープしている。
2、 大半の権限が地域に移管された。歴史・文化・地理・人口等の特質に応じて 30年前の都道府県市町村を解体して、3倍の約150箇所の地域に再編された。同時に、当時の省庁の人材が各地域に移された為、所謂「お上」とか「忖度」と言う言葉の消失。 各地域は「豊穣なコモンの再生」を基本としてきた。「コモン」とは、 水や電力、 住居、 医療、 教育 、交通といったものを公共財として、各地域が自分達で 民主主義的に管理 ・運営する ことになっている。改革には未だに制約条件の難問が立ちはだかっているが この「コモン」運営は利益を生み出すことが目的ではない。住民サービスが充分でないと住民は他の地域に引っ越してしまうのが悩みである。近隣住民の助け合いが大事なのでこれに力を入れている。
3、 人間を生存せしめているエネルギーは全て自然の恩恵による一次産品。衣食足りて礼節を知る。恒産なければ恒心なし。「コモンの恒産」とは海山川の土地に立脚。
これらの改革を実行し、主役を担ったのは2000年前後に生れ育った「Z世代」。幸いデジタル時代の申し子。30年前のお役所仕事を一掃し、週休三日制で、副業もしている。未だ貧乏でもあるが、住民は極貧ではない。でも心豊かになり、先行き不安と閉塞感が解消されてきた。人間性回復の曙光が灯されている。
(文責)明治英礼