「晃南日記」は 勿論6年半を日付順に書いてある。
日記の日付順ではなく、下記の四つのカテゴリー(編)て解説も加えて紹介。
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その1、「親族関係と立志」編
その2、「スポーツと趣味」編
その3、「勉学」編
その4、「紀行」編
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『晃南日記』には浪平の四つの世界が記されている。
・一つは、栃木県合戦場の郷里で、正月・春・夏の休暇には毎年必ず帰省、家業を手伝い、母上や親族に尽くします。しかしこの世界は、時として親族との関係に於いて、古い慣習を嫌ういかにも若者らしい感覚が、隠しきれずに現れている。
・もう一つの世界は、勿論学校と自治寮の生活。友人との毎日の交流、スポーツ、趣味に大いに青春を謳歌。
・三つ目は、将来の卒業後の世界。それを目指して日夜「勉学」に励むのですが、どのような進路を取るべきか、友人と議論をし、自分でも考え、また人生の先達に教えを乞います。
・四つ目は、春・夏・冬の帰省中の実家からの散策紀行文と毎年6月中旬に学年末試験終了後、友人との旅行紀行文である。「余は多感な詩人の脳漿なり」自認している通り、刻明な筆致でその土地土地の風光文物の描写が行われている。
真剣にこの四つの世界に取り組みながら、浪平の人生観が形成されて行く様子が窺える。
(注;「黒文字」は晃南日記の本文、「赤文字」は解説と感想、「青文字」は注記、「桃色文字」は解説のためのリンク先)