目次は下記の通りであるが 本文には各巻毎に表題と期日が書いてある。
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・新緑の巻
自 明治廿六年一月一日
至 明治廿七年三月卅一日
・旅寝の巻
自 明治廿七年四月一日
至 明治廿八年三月卅一日
・運動の巻
自 明治廿八年四月一日
至 明治廿九年二月廿三日
・蝴蝶の巻(*)
自 明治廿九年二月廿四日
至 明治廿九年十一月卅日
・尾花の巻(**)
自 明治廿九年十二月一日
至 明治卅年七月廿六日
・雲烟過眼録(***)
明治卅年八月起
絹水亭主人
・続晃南日記
自 明治卅一年七月七日
至 明治卅二年五月廿七日
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(*)<蝴蝶とは旅僧が梅を見ていると、胡蝶(蝶々)の精が現れ、梅花にだけ縁のないことを嘆くが、佛の功徳の力で縁ができると言う話からか?>
(**)<尾花とは(花の形が獣の尾に似ていることから)ススキの花穂ことか?>
(***)<雲烟過眼とは《蘇軾「宝絵堂記」から》雲や煙がたちまち過ぎ去ってしまうように、物事を長く心に留めないこと。物事に執着しないこと> 浪平は大学1年時 落第したのでこのショックをいち早く忘れたかった心境からか?
何れも浪平が書いたもので なかなか洒落ている。「戦災」で一部亡失しているのは残念である。
尚 「絹水亭主人」とは浪平自身のことで、絹水亭とは春・夏・冬の帰省中に寝泊まり、勉強する敷地内の離れ(現存している)。